行政書士を独学で勉強するのは、なんだかんだいって至難の業でしょう。
独学に限界を感じたら、素直に他の方法を探求するのはごく自然な流れです。
ところで通信講座を申し込むのなら、完全なる独学のときとなるべく遠ざかりたくないものですね?
たとえば独学のよさである、「コストのかからなさ」は、できれば失いたくないでしょう。
通信講座は本来、通学講座よりも格段に授業料が安くなる機会に恵まれています。
その上で、合格した際にそれまでの苦労をねぎらう祝賀金のようなチャンスが待っている講座もあります!
行政書士合格後のお祝い金をはじめ、金銭上のメリットの多い通信講座はどこなのか、一緒に探ってみませんか?
1.フォーサイト
フォーサイトは、教育事業者としてはそれほど有名ではないかもしれません。
それは広告費をそれほどかけていないからですが……
その代わりに、合格者を輩出する能力で評価を上げてきた会社です。
1 フォーサイトの受講費用
フォーサイトは、基礎講座と過去問講座が別々に開講されています。
とはいえ、実際には両方ともに申し込むケースが半数以上を占めていますね。
基礎講座も過去問講座も今ではまったく同額に設定されています(税込51,480円)。
合算すると100000円未満。
そのほか、直前対策講座(税込32,340円)を追加しても、かなり安上がりです。
2 フォーサイトに合格お祝い金は???
フォーサイトは現金を渡すことはありません。
その代わりに、Amazonギフトコード2000円分をプレゼントしています。
※支給する条件は、合格体験記やアンケートの提出等が規定されています。
3 フォーサイトにその他、合格発表後の特典は?
フォーサイトは、合格返金保証制度は設けています。
ただし他社の制度とは大きく異なります。
フォーサイトでは、諸々の学力テストで立て続けに、きわめて高い得点を獲得するなどの条件を課しています。
そして、そこまで完成されたシステムであるにもかかわらず、本試験で落ちてしまったときにのみ、適用されます。
言い換えますと、フォーサイトでは行政書士の合格返金保証制度を受ける受講生は決して多人数ではありません。
2.ユーキャン
ユーキャンは通信講座専門の会社ですが、とにかく開講している資格試験の数が多いですね。
CM等の宣伝活動に熱心で、日本一のステータスを持つ通信教育の最大手と評価できます。
1 ユーキャンの受講費用
ユーキャンの行政書士講座は、58,000円でリリースされています。
とても安いほうですね。
すでに安いのに、分割払いができたり教育訓練給付金制度を使えたりと、資金が足りない受験生にとってはうれしい気遣いが目立ちます。
2 ユーキャンに合格お祝い金は???
ユーキャンには合格お祝い金は、残念なことですが存在しません。
3 ユーキャンにその他、合格発表後の特典は?
合格できたとき、あるいは不合格に終わったときでも、何らかの制度・サービスはありません。
パーティーイベント等も開催されたという情報がありません……
もっとも通信講座専門の会社の場合は、イベントの開催は簡単にはできない可能性があるでしょう。
3.LEC
LECは講師の人数がとても多い会社です。特定の講師に熱心に群がるファンもいるほど。テキストや参考書籍についても数が多く、しかも市販されている種類がとにかく豊富ですね。
1 LECの受講費用
LECの受講料金は、だいぶ昔から高めであることで有名でした。
- 行政書士の未経験者のためのコース:235,000~293,000円くらい
- 経験者のためのコース:128,150~341,000円くらい
経験者のコースについては、受講期間や受講回数に2倍近くの差がつくことがあるため、金額にも大幅なずれが生じています。
2 LECに合格お祝い金は???
合格したことを純粋にお祝いするためだけに、金銭が用意されることはない様子。
しかし、「合格祝賀・交流会」なら毎年さかんに開催されていますね。
来賓として、日本各地の行政書士連合会の幹部等が招待されるため、行政書士としてデビューを控えた段階でコネを増やすチャンスになります。
もっともLECに関しては受講料がとにかく高いため、このイベントに出席するだけでモトが取れるとは言えません。
3 LECにその他、合格発表後の特典は?
「180点ターゲットコース」というコースに限り、返金制度があります。
ただしこれは、随時行われるミニテストや答練で高い成績を続けて出さないと使えません。
もちろん、受験勉強中に高い学力を習得して、条件を満たしたのであれば使わないと損ですね。
4.TAC
TACの行政書士通信講座は、テキストや問題集の教材の密度が濃いとよく噂になりますね。長い期間、行政書士試験に携わってきたベテランのスタッフが何人も雇われていることは明らかです。
1 TACの受講費用
TACの料金体系は、ご覧のようになかなか高い金額でいっぱいですね。
- 行政書士の未経験者のためのコース:236,000~280,000円
- 経験者のためのコース:165,000~255,000円
特に経験者向けのほうは、やたらに金額に幅がありますが……
これは、主な教材のチョイス等で変わります(たとえばDVDを選ぶか、Webストリーミングを選ぶかで金額が上下しますね)。
2 TACに合格お祝い金は???
TACでは合格者にお祝い金を出すといった情報がありません。
したがって、金銭上の特典は期待しないほうが正解ですね。
3 TACにその他、合格発表後の特典は?
合格お祝い金はないものの、合格者を集めたパーティーは開催されています。
その年度の合格者のほか、お世話になった講師が出席します。
行政書士として出発するにあたって、このようなパーティーで出会いの機会を持てることは、有意義なことではあります。
※コロナウイルスが蔓延しているため、こういったパーティーがオンライン化される傾向があることは覚えておいたほうが無難でしょう。
そのほか、合格返金制度もあります。
これは「翌年度の受講を申し込んでいる場合に、実は前年度の試験に受かっていた」ことがわかったときのみ使える制度です。
5.大原
大原の行政書士講座は、試験範囲の的を絞っているという特徴があります。
これは、大手のスクールではどちらかといえば珍しい傾向でしょう。
特に問題集はその特色が強いですね。
1 大原の受講費用
大原の料金体系は、LECとTACに近いといえば近いですが、時間をかけられない希望者のためのコースが多く用意されている点が印象的ですね。
- 行政書士の未経験者のためのコース:189800~209800円(税込)くらい
- 経験者のためのコース:160000円(税込)くらい
- 短期的に集中して受けられるコース:59800~184800円(税込)くらい
2 大原に合格お祝い金は???
大原には合格者に、現金等のプレゼントを実施するという習わしはない模様です。情報がいっさい出てきません。
3 大原にその他、合格発表後の特典は?
大原にあるのは、LECやTACと同じ制度のみです。すなわち、合格発表後の返金制度ですね。合格していたことがわかって、もう勉強する必要がないと知った受講者を救済する制度といえます。
6.キャリカレ
キャリカレこと「株式会社キャリアカレッジジャパン」は通信教育を生業とする企業ですが、ジャンルが豊富な点が最大の特徴でしょう。
行政書士に関しては、あまり有名ではない会社ですね。
しかしキャリカレは、合格後のサービス等において驚きの展開が待ち受けています。
1 キャリカレの受講費用
キャリカレの行政書士講座は、1種類しかありません。
これは長いこと変わっていません。
肝心の金額ですが、なんとたったの税込61,600円!
申し分なく安いですね。
2 キャリカレに合格お祝い金は???
キャリカレには「合格を果たしたことに対する、祝賀金」は残念ながら見当たりませんね。
3 キャリカレにその他、合格発表後の特典は?
合格お祝い金はないのですが、キャリカレは合格発表を経て以下の特典を用意しています。
その他制度
全額返金制度
これは不合格に終わったときに、全額をバックする制度。
とても気前がよいのですが……条件は厳格。
期日をはじめ、諸条件を自力で確認して守らないとおそらく適用されません。
2講座目の無料受講
合格したら、キャリカレの他の講座を1種類だけ、無料で受講可能となります。
全6講座の総括
これら6講座は、少しずつ持ち味が異なります。このため、一概には言いにくいのですが……。
安さ重視で行くなら、やはりユーキャンとキャリカレが光ります!
その次を行くのがフォーサイトでしょう。
ただ、合格したときに受け取れる特典は、フォーサイトとキャリカレでしょう。
それに引き換え、ユーキャンや大原はイマイチです。
総合結果は、
- 1位 フォーサイト
- 2位 キャリカレ
- 3位 ユーキャン
※合格返金制度については、フォーサイトとLECとキャリカレが目を引きますね。
ただしLECは「受かったとき」フォーサイトとキャリカレは「落ちたとき」に払われます。
LECに関しては合格率も不透明ですし、何人くらいが受け取っているのかわかりません。
その点フォーサイトは合格率も公開しており、合格させるノウハウを握っているからこそ、実施できる制度と評価できるでしょう。
なおキャリカレについては、LECとは異なる意味で、不透明な部分が多く、受け取った人が少ししか見つからない点がネックでしょう。